税のミニ通信

確定申告 医療費控除について 2012年1月

2012/01/4

実は意外と知らない事もある?


東北税理士会いわき支部です。

会社にお勤めの方は、通常は年末調整だけで確定申告などはした事がないという方が多い事と存じますが、支払った医療費の金額が多い年は、確定申告をする事で税金が還付される場合があります。

そこで、今回は医療費に関して、意外と知らない人も多いのではと思われる事がらを、いくつかお話しさせていただきます。


1.医療費控除は医療費の合計が10万円を超えないとダメ?

 医療費の合計額が「10万円」を超えないとダメと思われがちですが、総所得金額等が200万円(収入が給与だけであれば、給与所得控除後の給与等の額の事であり、給与額面の金額では311万6千円)未満の方は、医療費の合計額が10万円なくても医療費控除を受けられる可能性があります。

【医療費の合計金額-「総所得金額等(給与所得控除後の給与等の額)の5%」】が医療費控除の対象になります。


2.医療費控除の対象になるのは、病院での費用だけ?

 そんなことありません。医師の処方箋で薬を出してもらった場合はもちろん、医師にかからず、ドラッグストア等で市販の風邪薬や胃薬等を購入した場合も控除の対象です。但し、ビタミン剤などの「治療を目的としたものでない」ものは認められませんので、領収書で風邪薬やビタミン剤が一緒の場合、風邪薬の金額だけが控除の対象になります。また、病院の費用であっても、診断書などの文書料やインフルエンザ等の予防注射、人間ドック(対象になる場合もある。)などの「治療を目的としたものでない」費用は控除の対象になりません。


3.通院のための交通費は?

 医療費控除の対象になります。また、1人で通院困難な方の介添えの方の分も対象になります。但し、自家用車のガソリン代や駐車料金等は認められません。また、電車やバスなどで領収書がない場合は、医療費の領収書に金額をメモしておくか、ノートなどに日付、医療機関名と交通費の金額等を記録しておくと良いと思われます。

 その他、例えば足の治療で通院しているが、近所に駅もバス停もないなど、その方の病状や事情により、やむをえない場合のタクシー代も認められます。


4.夫婦共働きの場合は?

 生計を一にする親族の医療費を申告者本人が負担したのであれば、申告者本人の医療費控除の対象になります。つまり、夫婦共働きの場合、どちらか所得の多い人(税率が高い人)が世帯全員の医療費を支払っていれば、その税率の高い人が一括して世帯全員分の控除を受けられ、さらに1.に記載した足切りも一人分で済むため、節税効果がより高まります。


5.去年も医療費控除できたはずなのに知らなかった。 どうなる?

 大丈夫です。5年間は遡って、医療費を支払った年分の確定申告をする事ができます。


6.その他

家族の介護、出産、医療器具の購入など様々な医療費があり、逆に、医療費から差し引かなければならない補助や保険金等の類もあります。まずは関係しそうな領収書類を保管しておき、まめにメモをとり、遠慮せずに無料相談などに行き、相談する事をお勧めいたします。

 (東北税理士会いわき支部 小泉 剛)