税のミニ通信

消費税の課否判定

2012/10/1

我が国における消費税は、平成元年4月から導入されました。当初の税率は3%でしたが、平成9年4月から5%に引き上げられました。そして、平成24年4月からは8%に、更に、平成25年10月からは10%に上げられようとしています。

 この様に、消費税の税率がジワジワと引き上げられる中においては、各会社の取引が、消費税非課税取引なのか・不課税取引なのか・課税取引なのかを正確に判定する必要性が、経理担当には今までにも増して求められます。

 基本的に、法人が行う取引は、全て消費税の課税対象となります。しかし、消費税課税になじまない取引や政策的な配慮から課税することが適当でない取引は「非課税取引」とされ、取引される資産の所在地が国外であれば「不課税取引」とされるなど、一様には判定できない取扱いとなっています。

そこで、今回は、特に紛らわしい個々の取引について、非課税取引なのか・不課税取引なのか・課税取引なのかを検討してみたいと思います。表中、非課税取引ならば「×」・不課税取引ならば「-」・課税取引ならば「○」を表示します。

区分

事     例

課否判定

参考事項







収益

身体障害者用品の販売

×

その部品販売は課税

地域振興券での商品販売


出さない釣銭は不課税

病院・診療所の診療収入

×


差額料は課税

住宅家賃と別の駐車料

共益費・権利金は非課税

店舗兼住宅の一括賃貸

×

店舗部分

住宅部分

有料老人ホームの収入

×

住宅部分

役務の提供

ゴルフ会員権の売却

その全額が課税対象

従業員からの賄い収入


固定資産の売却

土地以外は全額課税対象

中古車の下取り

下取価額全額が課税対象






費用

免税事業者・消費者からの仕入

他の者からの仕入は課税対象

従業員の通勤手当

実費弁償分

従業員に支給する報償金

×

課税仕入に該当する考案

非課税仕入に該当する考案

従業員の慰安旅行費用

×

国内慰安旅行

海外慰安旅行

定期健康診断費用


プリペイドカードの購入

×

広告宣伝のための場合

取引先に対する販売奨励金

×

売上対価の返還となる。

スイカ等のチャージ料

交通費としての使用分




費用

海外出張旅費

×

海外費用分

国内費用分

国際電信電話料・国際郵便料

×


個人の携帯電話使用料補助

×

個人使用分・会社使用分区分不能

会社使用分

役員に支給する渡切り交際費

×


精算され課税仕入に該当すれば。

費途不明の交際費

×

請求書・領収書がないものも該当

クレジット手数料

×

利子にあたり非課税

産業医に対する報酬

×

医療法人

個人の開業医

政治資金パーティ券の購入費用

×

パーティへの出席が自由

貸倒損失

×

課税売上の消費税から控除

支払

賃借物件の建設協力金

返還されるものに限る。

自動車のリサイクル料金

×

預託金に該当

注 参考文献 「消費税課税判定の手引 黒田正雄氏著」

東北税理士会いわき支部 税理士  松本 豊彦