税のミニ通信

法人税関連における主要な改正について

2013/03/1

「平成25年税制改正大綱」が、1月29日閣議決定されました。経済成長とデフレからの

脱却を目指し、設備投資や研究開発などに前向きな企業への減税措置がずらりと並んでお

り、今後ぜひ積極的な活用を検討していきたいところです。今回はその法人税関連におけ

る主要な改正についてご紹介します。(なお、税制改正大綱は改正「案」ですので、3月

の国会で可決されるまでは成立しませんのでご注意ください。)


○国内設備投資を促進するための税制措置の創設


【対象期間】

  平成25 年4月1日~平成27 年3月31 日までの間に開始する各事業年度


【内容】

  上記期間に取得等をした生産等設備で、その事業年度終了の日において有するものの

 取得価額の合計額が次の①及び②の金額を超える場合において、その生産等設備を構成

 する資産のうち機械装置をその法人の国内にある事業の用に供したときは、その取得価

 額の30%の特別償却とその取得価額の3%の税額控除との選択適用ができることとする

 (税額の20%を限度)。


 ① その法人の有する減価償却資産につき当期の償却費として損金経理をした金額

 ② 前事業年度において取得等をした国内の事業の用に供する生産等設備の取得価額の合計額の110%相当額


○企業による雇用・労働分配(給与等支給)を拡大するための税制措置の創設


【対象期間】

  平成25 年4月1日~平成28 年3月31 日までの間に開始する各事業年度


【内容】

  その法人の雇用者給与等支給増加額の基準雇用者給与等支給額に対する割合が5%以

 上であるとき(次の①及び②の要件を満たす場合に限る。)は、その雇用者給与等支給

 増加額の10%の税額控除ができることとする。(税額の20%を限度)。

 ① 雇用者給与等支給額が前事業年度の雇用者給与等支給額を下回らないこと

 ② 平均給与等支給額が前事業年度の平均給与等支給額を下回らないこと


○中小企業等の経営改善に向けた設備投資を促進するための税制措置の創設


【対象期間】

  平成25 年4月1日~平成27 年3月31 日までの間に取得等が必要


【内容】

  上期期間内に、中小企業等で「経営改善に関する指導及び助言」を受けた場合、その

 指導及び助言を受けて行う店舗の改修等に伴い器具備品及び建物附属設備の取得等をし

 て指定事業の用に供した場合には、その取得価額の30%の特別償却とその取得価額の7

 %の税額控除との選択適用ができることとする。(税額の20%を限度)。

 ※「経営改善に関する指導及び助言」とは、商工会議所、認定経営革新等支援機関等に

  よる法人の経営改善及びこれに必要な設備投資等に係る指導及び助言をいう。


○その他の主な拡充等


 ・交際費等の損金不算入制度における中小法人に係る損金算入の特例について、定額控

 除限度額を800 万円(現行600 万円)に引き上げるとともに、定額控除限度額までの金

 額の損金不算入措置(現行10%)が廃止されています。

 ・非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度についての見直しが行われ、内容

 の拡充や要件の緩和がされています。

 ・試験研究を行った場合の法人税額の特別控除制度(研究開発税制)について、2年間の

 時限処置として控除税額の上限が当期の法人税額の20%→30%に引き上げられています。

 ・雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除制度(雇用促進税制)について、税

 額控除限度額が増加雇用者数1人当り40 万円(現行20 万円)に引き上げられています。


                          【東北税理士会いわき支部 税理士 丹野勇雄】