税のミニ通信

所得拡大促進税制について

2013/10/1


企業の給与等の増加を促す観点から、平成25年度税制改正において、青色申告法人が一定の要件を満たした場合、国内雇用者に対する給与等支給増加額の10%を税額控除(法人税額の10%(中小企業等は20%)を限度)できる所得拡大促進税制が創設されました。

この制度の適用について、Q&Aにて解説していきたいと思います。


Q1.この制度の適用期間は、いつからいつまでですか?

A1.平成25年4月1日から平成28年3月31日までの期間内に開始する各事業年度に適用されます。


Q2.この制度を受けるための適用要件とは何ですか?

A2.下記の3つの要件を全て満たした場合にのみ本制度の適用を受けることが出来ます。

①雇用者給与等支給増加額の基準雇用者給与等支給額に対する割合が5%以上   であること。

   ②雇用者給与等支給額が比較雇用者給与等支給額以上であること。

   ③平均給与等支給額が比較平均給与等支給額以上であること。


Q3.国内雇用者にはどのような者が含まれますか?

A3.国内の事業所に勤務する雇用者をいい、雇用保険対象外のパート、アルバイトについても基本的に含まれます。つまり法人の使用人に限られていますので、当然に役員は対象外ですし、又、役員の親族等特殊関係者も除かれます。使用人兼務役員は、その使用人としての部分を含め、対象外となります。


Q4.適用要件②における「雇用者給与等支給額」とは何ですか?

A4.国内雇用者に対して支給する給料、賃金、賞与等、給与所得とされる金額で、損金算入される金額をいいます。よって退職手当など給与所得とされないものは含まれません。


Q5.適用要件①における「基準雇用者給与等支給額」とは何ですか?

A5.平成25年4月1日以後に開始する各事業年度のうち最も古い事業年度の前事業年度の雇用者給与等支給額をいいます。例えば3月決算法人であれば、平成24年4月から平成25年3月までが基準事業年度となり、12月決算法人であれば平成25年1月から平成25年12月までが基準事業年度となります。


Q6.適用要件①における「雇用者給与等支給増加額」とは何ですか?

Q6.適用事業年度の雇用者給与等支給額から基準雇用者給与等支給額を引いた金額です。


Q7.適用要件②における「比較雇用者給与等支給額」とは何ですか?

A7.適用事業年度の前事業年度の雇用者給与等支給額をいいます。


Q8.適用要件③における「平均給与等支給額」とは何ですか?

A8.雇用者給与等支給額から日々雇い入れられる者に係る金額を控除した金額を、適用事業年度における給与等の月別支給対象者(日々雇い入れられる者を除く)の数を合計した数で除して計算した金額をいいます。


Q9.要件③における「比較平均給与等支給額」とは何ですか?

A9.比較雇用者給与等支給額から日々雇い入れられる者に係る金額を控除した金額を、前事業年度における給与等の月別支給対象者(日々雇い入れられる者を除く)の数を合計した数で除して計算した金額をいいます。


Q10.その他、注意を要するポイントはありますか?

A10.下記の場合は別段の取り扱いがありますので注意する必要があります。





平成25年4月1日以降に新たに事業を開始した場合。





基準雇用者給与等の支給額がない場合。





事業年度の変更等により適用事業年度の月数と基準事業年度等の月数が異なる場合。





連結法人の場合。





月数が1月に満たない端数が発生した場合。





雇用開発助成金等を受けた場合。





出向者がいる場合。





雇用促進税制等の適用を検討している場合。 等