税のミニ通信

平成27年1月1日以後の相続税改正について

2014/09/01

平成27年1月1日以後の相続税改正について

(改正の内容と相続税計算方法の概要の説明)


 この度の相続税改正により、平成27年1月1日以後の相続では、基礎控除額が引き下げられるため、今まで相続税がかからなかった人たちにも相続税がかかってくる可能性があります。今回は、改正の内容とその影響について取り上げるとともに、相続税の計算方法の概要を説明したいと思います。


(1)


相続税の基礎控除額の引下げ




現在(平成26年12月31日までに亡くなった場合)は、

5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

例えば夫婦と子供2人の家庭で夫が亡くなった場合は、

5,000万円+1,000万円×3人(妻と子供2人)の8,000万円が基礎控除額となり、夫の純財産の合計額(遺産総額-負債=純財産)が8,000万円以下だと相続税はかかりません。




改正内容…基礎控除額が現行より4割も減額されることになりました。

改正後の基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人(3人)の4,800万円となります。

これまでは相続税がかからなかったケースでも、改正後は相続税がかかってきます。


(2)


相続税の税率構造の見直しと最高税率の引上げ




現行では、次表「相続税の速算表」のように各人が法定相続分どおりに相続した場合の財産の金額に応じて6段階に分けて税率が定められており、最高税率は3億円超の50%となっています。




改正内容…8段階になり2億円超3億円以下の税率が40%から45%に、6億円超に適用される最高税率が50%から55%に引上げられます。








❖相続税の速算表

法定相続分に応ずる

  取得金額

改正前

改正後

税率

控除額

税率

控除額


1,000万円以下

10%

0万円

10%

0万円

3,000万円〃

15%

50万円

15%

50万円

5,000万円〃

20%

200万円

20%

200万円

  1億円〃

30%

700万円

30%

700万円

  2億円〃

40%

1,700万円

40%

1,700万円

  3億円〃

45%

2,700万円

  6億円〃

(3億円超)

50%

4,700万円

50%

4,200万円

  6億円超

55%

7,200万円


(3)


その他の改正内容

    今回の改正は、相続税・贈与税に関して、小規模宅地等の特例の見直しや教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、他にも重要な改正内容があります。

    

(4)


相続税の計算方法の概要

    まず、相続する財産の総額から、借金等のマイナスの財産を差引き、課税価格の合計額を算定します。土地・建物・株式・現預金・書画骨とう等、金銭で見積もることのできるすべての財産が相続税の対象となります。

    次に、課税価格の合計額から基礎控除額を差引いて、課税遺産総額を計算します。先に述べたように、基礎控除額は改正により4割減額されます。

    そして、実際にどれだけ相続するかに関わらず、各人が法定相続分どおりに財産を相続したと仮定して、課税遺産総額に法定相続分を乗じて各法定相続人の取得金額を計算します。

    これに速算表の税率を乗じることで相続税の総額を計算します。

    詳しくは最寄りの税理士事務所でお尋ね下さい。


   東北税理士会いわき支部

   税理士 根本勝祐